今回ご紹介するのは浅倉秋成さんの「六人の嘘つきな大学生」
この記事の前半では「六人の嘘つきな大学生」の概要とネタバレなしのあらすじ、感想。後半ではネタバレありの感想と映像化作品のキャスト紹介をしています。
ネタバレ嫌な人は前半だけ読んでね!
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詳細
作者 | 浅倉秋成 |
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発売日 | 2021/3/2 |
読める媒体 | 書籍 Audible |
Audible朗読 | 木村良平 |
映像化等 | 2022年 漫画化 2024年 映画化 |
受賞歴 | 「第22回本格ミステリ大賞」候補 「第43回吉川英治文学新人賞」候補 「2022年本屋大賞」ノミネート 「ブランチBOOK大賞2021」大賞 第5回未来屋小説大賞 第2位 「ミステリが読みたい! 2022年版」国内篇 第8位 週刊文春ミステリーベスト10 国内部門 第6位 『このミステリーがすごい!』大賞 2022年版(宝島社)国内編 第8位 『2022本格ミステリ・ベスト10』(原書房)国内ランキング 第4位 |
今回私はAudibleで聴きました!
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あらすじ・ネタバレなし感想
\ざっくりあらすじ/
急成長中のIT企業「スピラリンクス」が初めて行う最終選考に残った6人の大学生。
スピラリンクスはInstagram的なおしゃれでシャアの大きいSNSと、LINE的な国民的メッセージアプリと、キャッシュレス決済と…実在する現代のIT技術全部盛りにしたようなすごい会社。
しかも新卒の初任給は月収50万円!「入社できれば人生が変わる…!」就活って人生がかかってる大切な局面なんだな…って就活戦争に揉まれたことのない私にも具体的に想像できました。
このスピラリンクスの最終選考の内容が「6人でチーム一眼となってグループディスカッションをしてください。」というもの。
選考の結果によっては全員内定もあり得るのだとか。
最終選考まで約1ヶ月間、6人は予定を合わせて集まり、協力して対策を練ります。その過程で、お互いの能力を認め合い、尊敬しあい、もうすでに同僚気分!
「6人で、全員一緒にスピラに入ろう、同僚になろう!」とめちゃくちゃ盛り上がっていきます。
同期入社の同僚って、なんか特別ですよね。私もそんな人がいるので、この特別な仲間意識はすごくわかります。
その子とは今でもたまに現状報告会をする仲良し♪
しかし、最終選考の約1週間前にスピラリンクスから「最終選考の選考方法を変更します。」と連絡が。
「最終選考のグループディスカッションで、6人の中から内定者を1人選んでください。」
仲間が一瞬にしてライバルに。そして最終選考当日、グループディスカッションが始まると、部屋の中で6通の封筒が発見されます。
封筒にはそれぞれの個人名が書かれており、中には「〇〇は人殺し」という告発文が入っています。
封筒を用意したのは誰なのか、犯人の目的は?告発文の内容は真実か、たった1人の内定者は誰になるのか。
物語の前半は就職活動編→最終選考が終わるまで。後半は社会人編→最終選考で起きた事件から8年後、スピラに勤める内定者が過去のグループディスカッションの真実について調べていきます。
この作品はどんでん返しタイプのミステリー!しかも、どんでん返し的な演出が一度や二度ではなく、何回もあります!
ちゃんと数えてないけど、5回くらい騙されたんじゃないかな〜
朗読は木村良平さん!声優さんです!有名どころだと黒子のバスケ黄瀬涼太とか、ハイキュー!!木兎光太郎とか。
声優さんの朗読だと、さすがキャラの演じ分けがうまいです。大きな声で怒鳴るシーンなんかも感情が入っていてとても聴きやすい!Audibleの醍醐味ですね。
こんな人におすすめ!
どんでん返し好きな人におすすめ!
そして、一生懸命就活に取り組んだ経験がある人にもおすすめかも?私は学力底辺な地元の高校卒なので、大学生の壮絶な就活戦争は知らない世界の話でした。
同じ経験をしたことがある人には、もっと刺さる読み応えがあるだろうな〜と感じました!
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ネタバレあり感想
- 序盤の仲間意識が芽生えていくほんわか感
- 絶妙にあまい伏線が逆に楽しい
- インタビュー切り抜きの演出
- 結論への納得感、共感が気持ちいい読後感
序盤の仲間意識が芽生えていくほんわか感
序盤の、まだ協力してグループディスカッションを乗り切ろうとしていたあたり、お互いを尊敬し合う感じ、みんなでスピラに入ろう!という一体感が読んでいてとってもほんわか。
暖かい気持ちになりました。これは波多野祥吾視点で、彼の目を通して物事を見るからですね。
他のメンバーの良いところ、すごいところを見つけてはすごく素直に褒めて、感心して、尊敬して。
素直ないい子なんだろな〜微笑ましいな〜って思いました。青春感もあって爽やかでハートフルな感じ。
自分が働き始めた社会人1年目のこととか、同期の仲間のこととか思い出してほっこりしました〜
絶妙にあまい伏線が逆に楽しい
どんでん返しが多くて、何回も騙されるのが楽しい作品ですが、何回だろ、5回くらいはあるどんでん返しの中の何回かは予想がつきそうな範囲だったというか。
伏線として置かれるセリフや描写に違和感が大きいんです。なので、「全く気づかなかった!100%騙された!!!」という衝撃よりは、ちゃんと違和感を感じ取って、一緒に考えながら読みすすめるのが楽しかったです!
みんなはどこで久賀蒼太が犯人だって気づきましたか?私は比較的序盤のグループディスカッション中にはあやしいと感じてました。
あと、ずっと波多野祥吾視点ではなく、後半が嶌依織視点になるってのも一応どんでん返し的な演出だったのかな?そうでもないかな?
私はこれもわかったよ!なんか、みんなのインタビューの口調が男性に対してじゃなくて女性に対して話してる雰囲気だったから。
こんな感じで、クイズを当てるみたいな感じで展開を当てに行きたい!正解したい!ここは早めに気づいてた!って
連続ドラマの展開を考察する感覚で、誰かと同じペースでちょっとずつ読みながらってのも楽しいかもしれませんね。
インタビュー切り抜きの演出
悪質なインタビューの切り抜きとか、その逆とかも見かけますけど、小説でそういう仕掛けがあったのは初めてでした!
見事に作者の術中にハマったなぁという感じ。
最初のインタビューでそれぞれのキャラへの不快感や不信感を煽られ、なんだか黒い感情が自分の中で育ってい感覚がありました。
それを後から綺麗に払拭してくれて、すごく安心したというか、「あーよかった。みんなちゃんと良い人じゃん。」って思えて気持ちが良かったです。
たっぷり下げてから上げるっていう落差が良い感じに作用してました!
これから映画化するみたいですけど、このシーン、インタビューがひっくり返るシーンはすごく爽快だと思うので良い感じになるといいなぁ。
私の中では「永遠の0」のラストシーンみたいな演出で勝手に脳内再生してました。
1番の見せ場なんじゃないかと思います。
結論への納得感、共感が気持ちいい読後感
元スピラリンクス人事部長の鴻上さんが開き直って言ってたことが現実すぎて。
本当に、その通りだなぁと感じました。人の本質なんて、見抜けるわけないんです。
むしろ、本質ってなんなんだろって思いますし、長いこと一緒に居たら人って変わっちゃうこともありますしね。
グループディスカッションがこんな流れで変更されたのも、納得でした。実際にこんなことされたらたまらないですし、あり得ないとも思いますが。
就活生だから、みんな年齢が21〜22歳なんですよね。あの頃の私も、裏切られることとか知らないし、嘘をつかれたらちゃんと傷ついて、なんかピュアだったなって思い出しました。
みんなの告発分が出てきてビックリしてるのも、「こんな告発分なんて用意するやつ居るのか」って衝撃はあります。
でもそれぞれの告発の内容は、就活にはダメージだろうけど、人としてどうかって言われたら、そういう一面もあるだろう。って結論になる。今ならすぐになる。
なんか、若い頃の感性がなくなったんだなって実感してしまったのが、わたし的にはちょっとした衝撃で悲しい発見だったかも?
映像化について
六人の嘘つきな大学生は2024年11月22日に公開予定です!
主要キャスト
波多野祥吾役
赤楚衛二
嶌依織役
浜辺美波
九賀蒼太役
佐野勇斗
森久保公彦役
倉悠貴
袴田亮役
西垣匠
矢代つばさ役
山下美月
画像引用元:東宝
六人の嘘つきな大学生のエントリーシート
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引用元:カドブン
まとめ
爽快なミステリーでどんでん返し好きな人にはとってもおすすめ!私の捉え方では、一応ハッピーエンドで誤読感も良かったです!
話題の作家さんで映画化も気合入ってそうなので、楽しみですね!
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